仕事に対するマインドを変えないと何も変わらない!
2年前の電通の事件以来、日本人の働き方の見直しが、一種のブームみたいに扱われています。
単なる残業時間の数字のお遊びの様に感じるのは、私だけでしょうか? 何だか変です。
はじめに
二年前にこの記事の元の記事を書きました。
今回別のブログに移動させて大幅に更新しています。
「働き方改革」 確かにこの言葉はよく聞きます。
しかしながら、今では、出来ないことの例えの様なニュアンスを感じます。
私はこの道は全くの素人です。自身の日頃の経験から感じた内容を思うがままに書きたいと思います。
賛否両論あって良いと思います。考えて議論することで解決への光が見えるかも知れません。
本質を考えるべき
事の本質は、単純に労働時間では無いと思います。
長時間勤務でも、本人が仕事にやりがいを見出し、それ相当の収入があれば、それはそれで問題では無いと思います。
当たり前ですが、仕事には「やりがい」が大切です。
ただし、あまりに精神的、肉体的な負荷が重い場合、周囲(特に上司)が止めるべきでしょう。
それが出来ない上司は、上司の意味がありません。結果として、その人の人生を大きく狂わせてしまいます。
もちろん、弱者をパワハラで長時間労働を強いることは犯罪です。これは論外でしょう。
欧米の事例
欧米のサラリーマンは、大部分のケース帰宅時間が早いです。これは事実です。しかしながら、中にはモーレツに働く人も少数ですが居ます。
一番の違いは「自身の人生をエンジョイする」ことが、彼らの最大の目標です。
人は仕事をする為に生まれて来たのではありません。
人生をエンジョイする為に生まれて来たのです。
モーレツ社員も、長いサマーバケーションを取りますし、何より自身の人生が大切なのです。
どんなに仕事が切羽詰った状況になろうとも、彼らはバケーションを取ります。日本なら後ろ指さされる状況でも、何のためらいも無く、休暇を取るのです。(笑)
それは当然の権利なので誰も文句を言いません。
日本人が、間違ってそのことを指摘すると大変です。その日本人の評価は地に落ち、仕事をする上で彼らの支援を受けられないかもしれません。そんなに大切なことなのです。
日本では、「自分から仕事を引いたら何も残らない」と思うサラリーマンの方が多いと思います。
人生=仕事なんですよね。(笑)
そのことを全面否定はしませんが、仕事はあくまで「自身の生活をエンジョイする」為の手段なんです。
手段が目的になっていることが、日本のおかしなところです。(笑)
日本の政治屋と同じです。手段を目的に置き換えるのが好きなのです。これは全面否定されるべきです。
日本人が勤勉なことは事実ですし、否定しません。人生をエンジョイする為にも、勤勉は大切ですし、自身のスキルアップも大切なことです。
でも、人生=仕事では絶対に無いと思います。
働き方改革で、まず考えるべき点は、このことだと強く思います。
これは政府の施策だけの問題では無く、国民の考え方を大きく変える必要があります。
バケーション以外でも大切なプライベートな休日を仕事に使うことはご法度です。
休日に仕事をするとか仕事の為の長距離移動するなんてありえません。日本人は週末に自分のプライベートな時間を割いて移動することなど日常茶飯事です。
既にここから意識の差が大きいのです。その差何万光年もあり、追いつくことはありえません。
ドイツ人と日本人
ドイツ人と日本人は、よく似ていると言われます。
確かに、勤勉で規律を守り正直な国民性は似ていると思います。
しかし、「自身の人生を楽しんで居るか」 という点では大きく異なります。
彼らは、仕事は熱心で真面目です。
しかし、バケーションはきちんと取りますし、家族との時間を本当に大切にします。
当たり前のことなのですが、日本では難しいですね。
特に後者は自らを振り返って、全然出来てません。(汗)
日本では、家族は仕事の犠牲になるのが当然の様に思われています。
ドイツでは、キリスト教の国ということもあって、日曜日は、ほとんど全てのお店が閉まります。法律で決まっています。
不便ですが、いつものことなので、すぐに慣れます。(笑)
もちろん、例外はありますが。。。
日曜日はキリスト教の安息日ですし、教会のミサに行く日なのです。
社会として休息日がある訳です。これは、正しいことだと感じます。
商売第一で休みが無い企業や商店は社会的に受け入れられないでしょう。
では、ドイツ人と比較して日本人の良い点は何があるでしょうか?
ドイツ人は規律正しい人が多いのですが、日本人程規律正しくは無いとドイツ人の同僚達が言っていました。
それは、東北大震災の後、ドイツに出張した際、彼らは、お見舞いの言葉と共に、「日本人の規律正しさの真似は出来ない!」と言っていました。
震災直後の極限状態なのに、騒乱やパニック状態になることもなく、お互いを気に掛けて、規律正しく並んでいることに感動していました。
彼らは、「自分達には絶対に真似出来ない」と一種驚きに感じていたようです。恐怖心まで感じてたと思います。
これは、資源が豊富でなく、お互いに助けあって生きて来た日本人の美点であり、今度も、持ち続けたいものです。
これはあくまで一般論で、当然例外もあるかと思います。
ちなみにドイツ人は英国人みたいに簡単に他人を裏切りません。
これは日本人と同じですね。(笑)
英国人については色々と書きたいので、別途投稿します。
緊張感ある雇用関係
一点大切なことを忘れていました。
権利と義務は表裏一体。義務が果たせない人が権利を主張することは許されません。
大人の国では、義務を果たさない人は普通に解雇されます。権利を主張するには義務を果たす必要があります。
日本では権利のみ主張する輩が居ます。即座に解雇すべきです。
言い方を変えると日本の雇用関係は、なあなあの関係で成立っているのです。これが諸悪の根源です。
双方が責任を持って接する必要があります。こんな意識では、働き方改革なんて絵に描いたスローガンに過ぎません。
トップの写真は、日本より遥かに働き方が進んだドイツの八百屋です。チェリーが鮮やかです。
どこに行っても八百屋は八百屋、人は人なのです!